航空貨物運送約款

航空貨物運送約款

第1章 総則

第1条 約款の適用

1.  この運送約款は、貨物の航空運送およびこれに付随する業務に適用します。
2. 貨物運送状の発行日において有効な運送約款およびこれに基づいて定められた規程が当該運送に適用されるものとします。
3. この運送約款の一部条項について特約をした場合は、当該条項の定めにかかわらず、その特約事項を適用するものとします。

第2条 約款等の変更

この運送約款およびこれに基づいて定められた規定は、予告なしに変更されることがあります。

第3条 公 示

会社の事業所には、貨物運賃および料金、運航時刻表その他必要な事項を公示します。

第4条 荷送人の同意

荷送人は、この運送約款およびこれに基づいて定められた規定に同意したものとします。

第5条 準拠法

この運送約款による運送契約およびこれに関する訴訟の手続きは、日本の法律に準拠します。

第2章 貨物運送状

第6条 貨物運送状の作成

1.  荷送人が貨物の運送を委託するときは、貨物1口毎に貨物運送状を作成し、次の項目を明記しなければなりません。
(1)品名、性質、荷姿、荷印および数量
(2)価額
(3)荷送人の住所、氏名または商号
(4)発送地
(5)到着地
(6)荷受人の住所、氏名または商号
(7)運賃、料金等の支払方法
(8)作成年月日
(9)その他特別の取扱を要するものがその希望条件
2. 貨物運送状の作成は、荷送人の依頼により会社が代わって行うことがあります。ただし、その責任は荷送人にあります。

第7条 内容に対する責任

貨物運送状に記載された貨物の個数、荷姿、重量を除き、貨物の内容に関しては、運送状と現品とし、かつ、その費用はすべて荷主または荷送人の負担とします。

第8条 貨物運賃および料金

貨物に関する官公署の手続きは、荷主または荷送人の責任とし、かつ、その費用はすべて荷主または荷送人の負担とします。

第3章 運賃および料金

第9条 貨物運賃および料金

1.  貨物運賃および料金は、別に定めるところによります。ただし、品目分類運賃のうち、生きた動物(魚類を除く)、遺骨、危険品(第23条第3号に定めるもの)については、一般貨物運賃の5割増しとし、貴重品(第21条に定めるもの)については、10割増しとします。 
2. 貨物運賃の適用は次によります。
(1)一般貨物運賃
一般貨物運賃は、次の第2号の運賃が適用される貨物を除くすべての貨物に適用されます。
(2)品目分類運賃
品目分類運賃は、次の品目を内容品とする貨物に適用されます。
・貴重品(第21条に定めるもの)
・生きた動物(魚類を除く)
・遺骨
・危険品(第23条第3号に定めるもの)
(3)会社が上記以外の割引運賃を定めた場合は、会社が別に定める要件を満たす貨物に適用されます。
3. 貨物運賃は発送飛行場から到着飛行場までの航空運賃とします。

第9条の2 貨物運賃及び料金の計算

1.  貨物運賃及び料金については、別に定める貨物運賃及び料金算出基準表(以下「料金表」という。)に掲げる額をもとに次条から第13条までに規定する方法により算出した額(以下「純運賃額」という。)並びに料金表に定める料金その他の費用の総額を申し受けます。
2. 貨物運賃及び料金には、消費税(地方消費税を含む。)が含まれます。

第10条 純運賃額の計算

1.  純運賃額は包装を含めた重量に基づいて計算します。重量の計算に当って1キログラム未満の端数は1キログラムに切上げます。
2. 1キログラム当たり6,000立方センチメートルを超える容積の貨物の純運賃額は、6,000立方センチメートルにつき1キログラムの割合で計算し、6,000立方センチメートル未満の端数は1キログラムに切上げます。
3. 容積は長さ、巾および高さの各辺の最長部分を基準とします。
4. 品目分類運賃の1キログラム当たりの運賃率(以下「賃率」という。)算出に当たって、1円未満の端数は四捨五入し、1円単位に整理します。
5. 貨物1口についての純運賃額の5円未満の端数は5円に切り上げ、5円を超え10円未満の端数は10円に切上げます。

第11条 最低純運賃額

純運賃額が貨物1口につき、800円に満たない場合は、最低純運賃額を800円とします。ただし、品目分類運賃が適用される貨物のうち、生きた動物(魚類を除く)、遺骨、危険品(第23条第3号に定めるもの)については、その純運賃額が貨物1口につき、1,200円に満たない場合は、最低順運賃額を1,200円とし、貴重品(第21条に定めるもの)については、その純運賃額が貨物1口につき、1,600円に満たない場合は、最低純運賃額を1,600円とします。

第12条 従価料金

1口の貨物の申告価格が30,000円を超過する場合には、10,000円またはその端数毎に従価料金21円を純運賃額に含みます。

第13条 高重量段階運賃率の優先適用

適用貨物運賃に係わる純運賃額につき、実際の重量段階の賃率により計算した純運賃額よりも、その賃率を適用した方が低額の純運賃額が得られるときは、当該低額の純運賃額を適用します。

第14条 運賃および料金の申受時期

貨物の運賃および料金は、貨物引受の際、荷送人から申し受けます。ただし、会社が承諾した場合はこの限りではありません。

第15条 地上運送の取次

会社は、別に定める規定および料金によって、集貨、配達および市内営業所、飛行場間の地上運送の取次を行うことがあります。

第16条 1口の貨物

1口の貨物とは、荷送人、荷受人、発送地および到着地託送のときの扱種別および料金の支払方法が同一であって、1通の運送状で運送されるものをいいます。

第17条 貨物の容積等の制限

貨物として引受できる物品1個の容積、重量は別に定めるところによります。

第18条 貨物の容積等の制限

会社は、1口の貨物の申告価格が5,000,000円を超える場合には、荷送人と会社との間にあらかじめ特約がない限り引受けません。

第19条 1航空機当たりの価格制限

会社が1航空機に搭載する貨物の申告価格の合計5,000,000円を限度とし、これを超えるときは貨物を分割運送することがあります。

第20条 貨物の点検

会社が貨物運送状の記載事項について疑いがあると認めた場合は、会社は荷送人または第三者の立会を求めて、貨物を点検することがあります。

第21条 貴重品

次の1種または数種を内容品とする貨物は、貴重品として引受けます。
(1)白金、金塊、金貨、銀塊、銀貨、金粉、銀粉その他の貴金属およびその製品。
(2)イリジウム、タングステンその他稀金属およびその各製品。
(3)株券、債権、その他の有価証券、証券、証書、未使用の郵便切手および収入印紙。
(4)ダイヤモンド、紅玉、緑碧石、コハク、真珠その他の宝石およびその各製品。
(5)美術品および骨董品。
(6)その他、会社が特に指定したもの。

第22条 引受を制限する貨物

1.会社は次の貨物の運送を引受けません。

(1) 航空法、その他法令または官公署の命令、規制もしくは要求によって搭載または移動を禁止もしくは制限されたもの。
(2) 荷造の不完全なもの、破損しやすいもの、臭気を発するもの、不潔なもの等他に迷惑を及ぼすと会社が認めたもの。
(3) 航空機、人または他の搭載物、その他の財産に危険もしくは迷惑を及ぼすと会社が認めたもの。
(4) 会社が内容の申告を虚偽と認めたもの。
(5) その他会社が航空輸送に不適当と判断するもの。

第23条 引受条件を指定する貨物

次の貨物は荷送人が会社の要求する引受条件を満たすよう適切な措置を講じ、かつ、会社が承諾した場合に限り、運送を引受けます。

(1) 遺骨
(2) 動物(魚類を含む)
(3) 航空法施行規制第194条第1項により禁止された物件(火薬類、高圧ガス、腐蝕性液体、引火性液体、可燃性固体、酸化性物質、毒薬、放射性物質等、磁性物質、その他の有害物体、付着物件等、銃砲刀剣類等)のうち同条第2項により同項の要件を満たすことによって、これに含まれないとされたもの。
(4) 適切な取扱準備をなすことにより、航空運送が可能となるような固有の性質を有する物質。
(5) 運送に当たり、会社が特別の手配または特殊な設備等を必要とする貨物。
(6) その他、会社が特に指定したもの。

第5章 貨物の運送

第24条 運航上の変更

1.  会社は、法令または官公署の要求、機材の故障、悪天候、不可抗力、争議行為、騒擾、動乱、戦争、その他やむを得ない事由により予告なく運行時刻の変更、欠航、運航の中止、発着地の変更、不時着陸、貨物の制限または貨物の全部もしくは一部取卸をすることがあります。
2. 会社は、前項の場合に生じた一切の損害について賠償する責に任じません。

第25条 貨物運送の順位および方法

貨物運送の順位は、引受け順位に従うものとします。ただし、必要のある場合、会社が引受貨物の運送月日、搭載航空機、積卸順位または運送の方法を決定することができます。

第26条 運送不能の場合の運賃の払戻

1.  会社は、第24条の事由または会社の都合により、貨物運送状記載の運送の全部または一部ができなくなったときは、荷送人の請求により運送しなかった区間の運賃を払戻します。
2. 運航中断または不時着陸による場合は、会社は状況により貨物の他の輸送機関によって前途の運送につとめるものとします。この場合において既収運賃が他の運送機関の運賃より小であるときは、これを追徴せず、大であるときはこれを払い戻します。

第27条 貨物の非常処置

1.  会社が航空保安上、必要と認めた場合または貨物が他に害を及ぼすものと判断した場合は荷送人に予告せず内容の点検、運送の中止もしくは延期、取卸、廃棄または機上投棄することがあります。
2. 会社は、前項の処置をした場合、これによって生じた一切の損害について賠償する責に任じません。ただし、貨物の廃棄または機上投棄による損害についてはこの限りではありません。

第6章 荷送人の指図

第28条 荷送人の指図

1.  荷送人は、自己の都合により、貨物運送状を呈示して次の指図をすることができます。
(1)運送の取消
(2)発送地の返送
(3)荷受人の変更
(4)到着地変更
2. 前項第1号、第3号および第4号の指図は、その貨物を搭載する予定の航空機の出発前に行われたものに限り有効とし、第2号の指図は、貨物が貨物運送状記載の荷受人に引渡しされる前に限り有効とします。

第29条 運送取消等の場合の運賃の払戻または追徴

1.前条の指図による運送取消等の場合の運賃および料金の追徴または払戻しは次によります。

(1) 前条第1項第2号の返送に要する運賃および料金は、荷送人の負担とします。
(2) 前条第1項第1号による指図を受け、荷送人から払戻しの請求があった場合は、適用運賃の1割相当額を取消手数料として徴収し、差額を払い戻します。
(3) 前条第1項第4号の到着地変更の場合は、新区間運賃と収受運賃との差額を払戻しまたは追徴します。

第7章 引渡および引渡不能

第30条 到着通知

荷受人に対する貨物の到着通知は、すみやかに電話その他便宜な方法で行います。ただし、そのための費用を徴収することがあります。

第31条 貨物の引渡

貨物の引き渡しは、貨物運送状に記載の荷受人が同運送状に署名または捺印した上で引渡しをいたします。ただし、荷受人が支払うべき運賃および料金その他の費用が支払われない場合には、引渡しを拒絶することがあります。

第32条 正当荷受人

前条の引渡しにあたっては、正当荷受人であることを証明するものの呈示を求めます。この場合において、引渡しを受けた者が正当荷受人でないことにより生じた損害については、会社は故意または重大な過失がない限り責任を負いません。

第33条 引渡不能の貨物の処分

1.  会社は、引渡し不能の貨物が生じた場合は、次の各号により処分をします。
(1) 荷受人を確知することができない場合または荷受人が貨物の引取りを怠りもしくは拒んだ場合は、会社はその貨物を供託することがあります。
(2) 前号の場合においても荷送人に相当期間を定めてその指示を求めても指示がないときは、当該貨物を競売することがあります。
(3) 貨物が損敗しやすいもので、荷送人の指図を持つことができない場合は、予告なしに廃棄することがあります。
2. 会社は、前項各号の処分をしたときは、荷送人にその旨通知します。
3. 会社が引渡し不能貨物の処分に要した費用は、すべて荷送人の負担とします。
4. 競売代価から未収受の運賃および料金、立替金その他の費用を補うに足りない場合は、その不足額を徴収します。
5. 競売代価から、未収受の運賃および料金その他の費用を差し引いた残額がある場合で、その残額を荷送人に返還することができない場合は、これを供託します。

第8章 責 任

第34条 会社の責任

会社は、貨物の滅失、破損もしくは延着等の事故があった場合は、これによって生じた損害について賠償の責に任じます。ただし、会社に故意または過失がなかったことを証明した場合はこの限りではありません。

第35条 賠償額

1.  会社が価額の申告があった貨物に生じた損害について賠償の責を負う場合の賠償額は次によります。
(1) 全部滅失の場合は申告額を限度とします。
(2) 一部滅失または毀損の場合は、引渡しのあった日における到着地の価額により計算した価額の減少割合を申告価額に乗じた額とします。
2. 会社が価額の申告のない貨物に生じた損害について賠償の責を負う場合は、引渡しがあった日または引渡しのあるはずであった日における到着地の価額が1口につき30,000円未満のときは、到着地の価額を申告価額とみなし、30,000円以上のときは、30,000円を申告価額とみなし前項各号に準じます。

第36条 免 責

会社は、次に掲げる場合の貨物の延着、滅失、破損、その他一切の損害に対して責任を負いません。

(1) 第24条に掲げる事由による場合。
(2) 貨物の変質、消耗もしくは瑕疵または死亡もしくは傷病による場合。
(3) 荷造の不完全、包装の破損、荷札の不備、表示事項および貨物運送状の記載事項の不完全、その他荷送人の過失もしくは怠惰による場合。
(4) 他物との接触その他機内において発生しやすい事故による場合。
(5) 降雨、降雪、強風その他悪天候の際で会社の不注意によらない場合。
(6) 第6条に定められた荷送人の申告が虚偽であった場合。

第37条 事故貨物に対する損害賠償請求期間

1.  貨物に関する損害賠償の請求は、次の各号の期間内に文書をもってしなければなりません。
(1)一部滅失または毀損の場合は、貨物受取の日から7日。
(2)延着の場合は、貨物到着の日から7日。
(3)不着の場合は、その事実を知りまたはその事実を知ることができるはずであった日から14日。
2. 会社は、前項の期間内に請求のない場合は、その賠償の責に任じません。

第38条 荷送人の賠償責任

荷送人の故意または過失によりまたは運送約款およびこれに基づいて定められた規定を守らないことにより、会社が損害を受けた場合は、その損害相当額を徴収します。

第9章 航空運送人および航空機の変更

第39条 航空運送人の変更

1.  会社は、書面による特約のない限り、会社が引受けた貨物の航空運送人を変更することがあります。この場合、会社は、荷送人の代理人として行為したものとみなします。
2. 前項の場合において、会社が、航空運送人を変更したときは、その航空運送人の行う運送における貨物の取扱については、この運送約款に別段の定めのない限り、その運送を行う航空運送人の定める運送約款およびこれに基づいて定められた規定に従うものとします。

第40条 航空運送人の責任

1.  前条に定める会社以外の航空運送人が行う運送から生じた貨物の滅失、毀損、延着その他の損害に関しては、運送を行った航空運送人がその運送を行った航空運送人の定める運送約款およびこれに基づいて定められた規定に従い責任を負います。ただし、その損害が会社の事故または過失により生じたものであることが証明された場合は会社が責任を負います。
2. 前項ただし書に定める会社の責任に関しては第35条から第38条までの定めを準用します。

第41条 航空機の型式の変更

航空運送人が貨物の運送に使用する航空機の型式については、書面による特約のない限り、当該運送を行う航空運送人が決定するものとします。

附 則

この運送約款は平成22年11月1日から適用します。

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